「約44兆円以下」とはこれ如何に?

2009/12/15 火曜日

国債発行額をめぐる話題が連日報じられているが、今日のニュースで伝えられた来年度予算編成の基本方針にも明記されるという国債発行額「約44兆円以下」という表現は、日本語としてアリなのだろうか?
シュールと言えばシュールだが、少なくとも私は今まで見たことはない。今朝のNHKニュースでは「“約”をつけて44兆円に幅をもたせた」と大真面目に解説していたが、こちとらてっきり『サラリーマンNEO』のニュースコントかと思ってしまった。
“約”と“以下”とが合わさるだけでも気持ち悪いが、その間に“44”という半端な数字が入る訳のわからなさ。諸事情あってのことだとは思うが、ある意味この「約44兆円以下」という表現は、現在の政権を象徴する言葉のようにも思えてくる。
天皇会見問題も、「約1か月前」だから良いのだという理屈らしいので、きっとこれからもこんな表現は出てくるに違いない。(そういう意味では、私のウエストも「約85cm以内」だと言えなくもない。なるほど意外と便利な表現かも?)
一方、母親からの献金問題は、現金によるものであったにも関わらず、月額1,500万円、年額1億8千万円と金額だけはやけにはっきりしているようだ。本人は、もらったかどうかさえわからないと言っているのに。不思議だ。
仮に献金偽装の目的が贈与を隠ぺいするためだったとすれば、脱税とみなされ重加算税の対象にもなるはずである。そうとみなされれば重加算税も当然「払うべきもの」の一つになるわけだが、さて結末はいかに。
ちなみに、年額1億8千万円の贈与に課される贈与税及び重加算税は、以下のように計算される。
・贈与税: (180,000,000-1,100,000)×50%-2,250,000=87,200,000円
・重加算税額(無申告の場合): 87,200,000×40%=34,880,000円
・7年分合計額: (87,200,000+34,880,000)×7年=854,560,000円
弟の分やら延滞税やらも考えると、意外なところから、ちょっとした埋蔵金発見!といったところか。
(望月)