好きなマンガ

2008/12/26 金曜日

マンガ好きを売りにしていた我が国の首相だったが、支持率が低下するに伴い、「マンガ脳」などと揶揄されるようになってしまった。ご本人はともかく、いい迷惑なのはマンガの方だ。
昔から私はマンガをあまり読む方ではなかったが、10年ほど前、ある雑誌で『芥川賞をとらせたいマンガ』という企画あり、そこに挙げられていたいくつかの作品を読んで、そのレベルの高さに驚いたことがある。確かに芥川賞、挙げちゃってもいいんじゃないかと思った。
特に、女流作家モノについては、それまで高橋留美子の『めぞん一刻』くらいしか読んだことがなく、それ以外はどうせ「おめめピカピカ」の世界だろうと高をくくっていただけに、山岸涼子の『天人唐草』や吉田秋生の『BANANA FISH』などを読んだ時にはショックを受けた。少女マンガ、恐るべしと。
先日も、あるクライアントの方から山下和美の『不思議な少年』を勧められ読んでみたが、これまた非常に面白かった。

女流作家モノ以外にも、浦澤直樹の『MASTERキートン』、業田良家の『自虐の詩』、山本直樹の『フラグメンツ』、井上雄彦の『バガボンド』など、今や好きな作品は多い。
すべてのマンガが素晴らしいというわけでは全くないけれども、マンガが文学より格下であるという図式は、少なくとも日本においては当てはまらなくなっているのではないだろうか、なんて思ったりする今日この頃。
この年末年始、『不思議な少年』の残りの巻を読むのも楽しみの一つだ。
ということで、今年もいろいろありましたが、何とか1年乗り切ることができました。ありがとうございました。来年も皆様にとって、良い年でありますように。
(望月)