「11人いる!」はどれ?

2012/05/16 水曜日

さて、ここで問題です。「11人いる!」のはどれでしょう?

  1. 部長ほか(他、外)10名
  2. 部長以下10名
  3. 部長はじめ10名
  4. 部長等10名
  5. 部長含め10名
  6. 部長ほか計10名

平成18年度の税制改正により、一人当たり5千円以下の飲食費(社内飲食費は除く)が交際費の範囲から除かれました。

交際費から除くには、「飲食に参加した相手方の氏名」などと共に「飲食に参加した者の数」を記載した書類を保存することが要件となります。

「交際費等(飲食費)に関するQ&A」のQ14(保存書類への記載事項)では、

「原則として、相手方の名称や氏名のすべてが必要となりますが、相手方の氏名について、その一部が不明の場合や多数参加したような場合には、その参加者が真正である限りにおいて、「○○会社・□□部、△△◇◇(氏名)部長他10名、卸売先」という表示であっても差し支えありません。」

としています。

この「部長他10名」が合計で10名を表現するものなのか、あるいは11名を表現するものなのかは、一人当たりの飲食費の額(=飲食費の合計額÷参加人数)によって課税の有無を判定する交際費課税にとっては重要なポイントとなります。ので、記帳の際などには十分気を付けなければなりません。

 

…と言いたいところですが、実は(というか読めばわかるとおり)、Q14のこの部分は「飲食に参加した相手方の氏名」の記載方法に関する規定であって、「飲食に参加した者の数」の記載方法についての規定ではありません。

「飲食に参加した者の数」については、相手方の参加人数だけでなく、自社の役員や従業員の参加者を含めたところで「計○○名」と別に明記する必要があり、一人当たりの飲食費はその人数をもとに計算することになります。

つまり、相手方を「部長他10名」などのように表示して仮にそこに人数的な誤差があったとしても、全体の人数、すなわち「計○○名」という表示さえ間違いがなければ課税上は基本的に問題はないということです。

 

ということで、冒頭に挙げた問題が完全にどうでもよくなってしまったわけですが、せっかくですので一般常識ということで一応解答を記載しておきます。

(解答) 1.だけが計11名で、2~6.はすべて計10名

飲み会の予約を入れる際などにはご注意下さい。

以上、日本語って税法以上(?)に難しいよね、というたわい無い話でした。

 

本日も当事務所は望月以下10名、元気に活動しております!

 

(望月)