ヨコハマ・ランチ・ドライブ

2007/10/04 木曜日

横浜駅根岸道路の南端は、中区根岸町の不動坂に始まる。その不動坂の中腹に当所はある。ユーミンの歌で有名な「ドルフィン」を右手に見て不動坂を上りきると、いかにもアメリカンなFire Stationが正面に現れる。そして、その奥には、春、桜で賑わう根岸森林公園が広がっている。
森林公園の緑を左手に見ながら、緩やかにカーブする道をしばらく進む。米軍住宅地の入り口付近を過ぎるとにわかに雰囲気は変わり、どこか懐かしい山元町の商店街通りに入る。店先では雑貨や揚げ物などが売られていたりする。その先のT字路で、伊勢佐木町方面へと続く横浜駅根岸道路を離れ、山手本通り方面に直進する。
山手本通り沿いには、キリスト教系の私立の女子校が多い。しかし、茶髪や短めのスカートといった今どきの女子高生スタイルを、ここで見ることはない。山手教会~外国人住宅~元町公園~外人墓地~港の見える丘公園と続く山手本通りは、異国情緒が漂う、ヨコハマを象徴する道である。が、平日の昼間、そこを歩く人影は意外に少ない。
港の見える丘公園から坂を下り、山下公園方面に向かう。山下公園の入り口部分にあった高架橋が数年前に撤去されたことで、現在は車道からも公園内をよく見通すことができる。マリンパーク、ホテルニューグランド、産貿ホールなどが並ぶこの一帯は、さすがに人も車も多いが、“喧騒”というにはなお遠く、また似合わない。銀杏並木のトンネルをくぐり抜け、開港広場前の交差点を右折すれば、その先は大桟橋だ。
昼休み、昼食がてらこのルートをたまに車で走る。通り沿いの木々の色合いの変化に、季節の移ろいを感じる。カーステレオからは、ジョージ・ウィンストンの少し切ないメロディが流れている。
(所長)