『禁煙セラピー』

2007/07/12 木曜日

かつて「喫煙党宣言」などとのたまうていた私ですが、喫煙者同志からの、裏切り者!転向者!などの声にも負けず、この度、見事に禁煙に成功致しました。ありがとうございます、ありがとうございます。
その秘密は、(その筋では超有名な)この本。
『禁煙セラピー』
アレン・カー著 KKロングセラーズ
なぜタバコを吸うの?という問いかけから始まるこの本は、喫煙の害を並べ立てて禁煙を迫るのではなく、読み進めていくうちに自然と禁煙をしたくなるように構成されています。「北風と太陽」で言えば、完全に太陽戦略の本。したがって、うまくはまれば精神力などに頼る事もなく、私がそうであったように、ウソのように楽に禁煙ができてしまうという訳です。
本書の大まかな流れは以下のとおりです。
何故タバコを吸うの?吸わなければいけないの?
 ↓
喫煙によるストレスの緩和、集中力の向上などの効果って本当?
 ↓
タバコをやめて失うものって何?
 ↓
喫煙の害とは?
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喫煙の利点とは?
 ↓
禁断症状について
 ↓
吸う必要のないことを喜ぶ
禁煙の過程においては、色々な幻想の排除や禁断症状の克服なども当然必要だが、何より克服しなければならないものがある。タバコをやめたら、人生がつまらなくなるのでは?、損をするのでは?、楽しみを失うのでは?、といった喫煙者が知らぬ間に抱く恐怖心。禁煙への挑戦において本当に戦うべき相手は実はこの恐怖心なのだと本書はズバリ指摘します。
健康増進、願掛けなど目的は何であれ、この恐怖心を克服したとき、あるいは禁煙における最大の敵がこの恐怖心なのだと分かった時、きっと禁煙への道はぐっと近いものになるでしょう。禁煙成功者(偉そうに)として私は全面的にこの説に賛同する次第であります、はい。
しかし、「人をその気にさせる」という意味では、本書は禁煙以外にも色々と応用できそうな気がします。研究に値する本なのではないでしょうか。
(所長)